資金はソコソコある。そのとき一括投資と積立投資ってどっちがいい?
「投資するのにソコソコの資金があるのだけど、株や投資信託を一度に購入するのが良いのか?
それとも積立投資で時間を分散して少しずつ購入する方が良いのか?」
そんな疑問、お持ちの方もいらっしゃると思います。
このコラムでは、そんな「一括投資」と「積立投資」のどちらを選択すべきかなど、双方のメリット、デメリットを含め、解説していきます。
パフォーマンスが一番なのは「一括投資」。でも価格下落が起こった際に耐えられるか?
まず、理想的には、投資に自信があって、銘柄や価値に対する現在の価格の割安度合等が分かる方は一括投資一択で良いと思います。
なぜなら資金を一択で投入するのですから、資金効率が一番高く、高いパフォーマンスが期待できるからです。
でも、そんな投資に自信がある方って、なかなかいないですよね。
一括投資のメリットは先ほど述べたとおりですが、当然デメリットも存在します。
それは価格の変動リスクが大きいことです。買ったは良いが、株価の下落が続き、含み損が拡大していくと一括投資しているので当然その額も大きくなります。
追加投資しない前提でいると、割安水準になってもどうすることもできず、黙って見ているだけになってしまいます。
結果、投資経験が少ない方や身の丈以上に投資している方は、おそらく耐えられなくなって売却してしまうかもしれません。
将来的に価格上昇が見込める銘柄であっても、短期的には景気状況やイベントリスク等で大きく下落することも少なくありません。
こんなときに感情的に持ちこたえることができない方は、避けた方が無難です。
「積立投資」の弱点は資金効率の悪さ。でも価格下落時にも安値で買付ができる。
では、次に積立投資のデメリット、メリットをそれぞれ見ていきましょう。
デメリットは前項で述べたように最大のパフォーマンスが期待できないことです。
これは当然ですよね。
手持ちのお金があっても、大部分を寝かせておいて少しずつ投資していく方法なのですから。
ただ逆に大きなメリットがあります。
それは値下がりした際でも定期的に買い付けるので安値で追加投資できることになります。
また定額で購入するのですからドルコスト平均法の効果で、平均単価を下げることができるのです。
一括投資と積立投資はまさに一長一短だということなのですね。
ポイントはリスクをどれだけ取れるか。下落が耐えられないなら積立投資を。
- 下落時の価格変動リスクが大きいが、最大のパフォーマンスが期待できる一括投資
- 資金効率が悪いものの、値下がりした際にも追加投資することで平均単価を下げられ、精神的余裕が持てる積立投資
どちらを選択するかは、あなたの投資経験(下落した際のリスク許容度)や何年でどのくらいまで増やしたいのかという運用計画によると考えます。
〇%の運用で〇年度に〇〇円まで絶対に増やしたい。
そんな方はリスク管理をしっかりして一括投資を選択してもらって良いと思います。
ただ、暴落の嵐に巻き込まれたときには、そこそこの投資経験では乗り切れないものです。
昨今のコロナショックを見れば一目瞭然ですよね。
一括投資した後に暴落が来て売却してしまうなら本末転倒になってしまいます。
自身が下落に対して精神的に耐えられなくなることが予想されるのなら、資金があっても積立投資でリスクを抑えた運用をオススメします。